【医者恋シリーズ3】エリート外科医の蜜甘求愛
「どうしたの? もしかして、ここも雪音ちゃんの担当だったの?」
「ううん、実は今日から担当することになって。ていうか、芽衣子ちゃん転職するかもって言ってたの、この病院だったんだね!」
「そうなの、前のとこで会えないまま辞めちゃったからね、知らせられなくて。でも、またここで会えるなんて嬉しい!」
白雪(しらゆき)芽衣子ちゃんは、元々私が担当で回っていた開業医に勤めていた看護師さん。
病院を訪れるたび、ほんわかした笑顔で迎えてくれて、患者さんでもないくせにいつも癒されていた。
同じ歳というのもあり下の名前で呼ぶほどの仲になっていたけど、芽衣子ちゃんの転職や、私も同じ病院に毎日訪問するわけでもないからしばらく会うことができなかった。
またここで再会を果たせるなんて、勝手に運命を感じてしまう。
「雪音ちゃん、今日ってお仕事何時まで? 私は五時上がりなんだけど、もし良かったら軽く飲みにでもいかない?」
「えっ、うん、行く行く!」
「じゃあ決まりね」
あとで連絡をするとにこりと笑って、芽衣子ちゃんは病棟方面へと立ち去っていった。