【医者恋シリーズ3】エリート外科医の蜜甘求愛
「お疲れ様! お昼?」
白衣にミニバッグを手にしているところを見ると、お昼休みに違いない。
芽衣子ちゃんはやっぱり「うん、食堂に行くところ」とにこりと笑った。
「雪音ちゃんは? お昼時間あるなら一緒に食べようよ」
「あー、ごめん……今から脳外の方に出向かなくちゃいけない約束が……」
「そっか、まだお仕事中か。脳外って、もしかして市來先生のとこ?」
「うん」
返事を聞いた芽衣子ちゃんは、「市來先生といえばさ!」と何かを思い出したように話を切り出した。
「つい最近、お休みの日に出先で急患に出くわしてね、付き添ったんだけど、その患者さんがうちの脳外に搬送で。市來先生が診てくれたんだよね。初めてちゃんと間近で見たけど、なんか眩しい先生だよね」
「え、ま、眩しい?」
「うん。キラキラしちゃってるよね、なんか近寄りがたいというか」
芽衣子ちゃんが言わんとしていることはなんとなくわかる。
初めて出会った時は酔っ払った状態だったけど、それでも意識してしまうほどだった。
私も未だに直視できないことが多い。
目が合うと、ほぼ百パーセントの確率でドキドキしてしまう。