サッカーの王子様

そろそろ戻んないと…。

心臓もたないし、優羽が待ってるし…。
『その、お礼言いにきただけだから…その…そろそろ戻るね!!』

と、慌てて言って星村君に背を向けて、急ぎ足で歩き出すと、

「月岡さん!!」

昨日と同じように私を呼んだ。

えっ!?

足を止めて体ごと振り向くと、

やっぱり、
昨日のように眩しい笑顔のあなたがいた…。

私の目の前に来ると、

私のアタマにポンと軽く手を乗せて、

「睡眠不足には気をつけないとね!!」

と言ってニカッと笑った…。

そんなに優しい笑顔で、

そんなに優しい声で言われると、

またドキドキしちゃうよ…

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