サッカーの王子様
空き教室を出ると、
私は、
『ちょっと忘れ物したから、先に帰ってて!!』
と優羽と真実に言った。
2人は頷くと、私に手を振り帰って行った。
空き教室の前の廊下に1人ポツンと立っていた。
静かな廊下…。
もともとこの辺は、人がほとんど来ない。
私は、2人が学校から出て行くのを待っていた。
もう一度空き教室に入り、
空き教室の窓から2人が校門を抜けたことを確認する。
そしてダッシュで、校舎を出て、
サッカーのグランドめがけて走り出す。