サッカーの王子様
優羽の悩みごと
家に帰ると一目散に二階の
自分の部屋に向かう。
部屋に入ると制服のまま
すぐにベッドに横になる…。
あれからなんとかいつもの雰囲気で
話し込んでいて
帰り際に優羽は
「さっきのことだけど…ちゃんと話せる時がきたら、言うから…。だから、それまで待っててね…?本当にごめんね。」
と少し辛そうに申し訳なさそうに
しょんぼりとした顔で言った。
だから私と真実は
「『ずっと待ってるから気にしないで』」
って笑顔で声を合わせて言ったんだ…。
ベッドの上でしばらくボーっとしていると
どこからかボールの音がする。
人が走って砂をジャリジャリいわせる音も…。
私はすごく耳が良い。
だから人が言ったことを
聞き漏らしたことなんてめったに無い。