サッカーの王子様

マネージャー専用の着替え室の前に着いた私は

急いでドアノブを回して中に入った…

中には当然誰もいなくて

私1人だけの空間が広がる…

1人になった私はこれ以上抑えることができない涙を流した…

『…っく…ひっ…ン…ッ…ヒック…グスンッ…』

静かな部屋には私の小さな泣き声が響く…

こんな自分大嫌い…

勝手に落ち込んで

勝手に泣いたりして

バカみたい…

本当バカだよ。

私はしばらくずっと1人で泣いていた…

そろそろ戻らないと…

そう思って壁の時計に目をやると

30分は経っていることに気がついた…

私…

ここで30分近くも泣いてたんだ…

目腫れてないかな?

そう思った私は鞄からタオルと鏡を取り出した…

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