サッカーの王子様
私は床に並べた下着を急いで袋にしまう…
つもりだったのに…
私から離れたお兄ちゃんは気づいてしまった…
そりゃそうか…
床に置いてるんだから気づかない方が難しいよね…
そして
「ごっごめんな…空」
手を合わせてそう言うと勢いよく部屋を出て行ってしまった…
下着見られて恥ずかしいけどホッとした…
「空~見られちゃったわね…」
そう言ったお母さんに
『うん…でもすぐに出て行ってくれたから安心した…』
と言った…
「翼もまだ純粋ね…」
クスッと小さく笑って言うお母さん…
『え?お兄ちゃんが?』
一瞬“翼”って名前に反応してしまったけど
なんとか普通に言葉を出せた…
「うん…下着見た途端顔を真っ赤にして急いで目を逸らしてたのよアチコチに…」
そうだったんだ…
そういえば部屋から出て行くとき耳真っ赤だったかも…