サッカーの王子様
私の名前を聞いた彼はさっきの私みたいに
ボーっと固まってしまった。
えっ!?
私もさっき彼がしたように手を上下に振って
『あ、あの~?も…しもし?』
と私よりかなり背が高い彼に届くように
精一杯背のびをして彼の顔の前で手を振ってみた。
私の声にハッとして
「ごっ、ごめん…。 なんかなつかしく感じたんだ…。その名前の響きとか…。」
焦ったようにそう言った。
えっ!?
また私と同じこと感じたの?
名前の響きがなつかしいって…。