サッカーの王子様

私はなんて言えば良いのか分からず
困惑した表情を浮かべていたのだろう…

「ごめん。今の忘れてくれる?」

苦笑いしながらそう言った彼改め星村くんは
なんだか少し寂しげに見えた

「とりあえずこれからよろしくね。」

笑顔でそう言う星村くんに胸が痛みを覚える
なんだか申し訳ない気持ちになる
だけどどうすればいいのかわからない馬鹿な私は
とにかくさっきの誤解を解こうと思い口を開く

『そっ、そういえば、あのっ…さっきはごめんなさい』

そう謝る私にキョトンとする星村くん

「さっきって?」

『あのっ…あっ握手のとき…わっ私っ…
その…固まっちゃって』

「大丈夫だよ。そんなことで謝らなくて
気にしてないから。綺麗好きな人っているし」

『ちっ違うの…どうすればいいのか…そのっ
わかんなくて…私っ』

上手く伝えられない…
こんな格好悪い私キライ


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