悪魔に恋した少年
「透の家って親いないらしーぜ」
「まじで!?それでお母さんが関わるなって言ってたのかあ」
「両親同時に死んだらしい。だからアイツだけ天才とかちやほやされてるって聞いたよー」
子供とは残酷な生き物である。
何故ならば悪気なく思ってる事を言ってるだけなのだから余計に小さい頃の俺の傷は大きかった。
「……僕は皆と関わっちゃいけないの?」
「はぁ?お前何言ってんだあ?」
昔の冴凪さんは今と違って口が悪くて。
今思えば、それが本来の冴凪さんの性格なんだろう。