悪魔に恋した少年

「はぁ……確かに俺はお前の親じゃねーよ。でも親代わりでありお前のマネージャーだ。お前の夢は死んだ母親の夢を叶える事だろうが。だったら真剣にやれ、そもそも真剣にやらない奴に文句言う資格なんてねえんだよ」

その言葉が胸に突き刺さり俺はハッとした。

生前に俺の母親はテレビを見ながら良く「レッドカーペットに憧れる」そう言ってた。

だから俺は「お母さんの夢は僕の夢だから、僕がお母さんの代わりにレッドカーペットを歩くよ!!」

そういうと母は嬉しそうに「約束」と言って俺に小指を出して微笑んだ。

約束したんだ。

この約束の為に俺は今まで頑張ってきたんだ。

「……ううっ………母さん………」

ごめん、母さん……。

俺は今まで何をやってたんだ。

周りなんて関係ない。

俺は俺のやるべき事をやるだけだ。

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