悪魔に恋した少年
俺達の仕事は踊って歌う事じゃない。
演技をすることだろう!!!
「ふふ、何で俺がこんな仕事しなきゃいけないんだって顔してますね」
「…っ!!冴凪さんっ…」
冴凪さんは"図星みたいですね"とまた笑う。
だってしょうがじゃないか。
俺は今まで演技しかしてこなかったんだ。
それをいきなりアイドルをやるなんてふざけてるとしか言いようがない。
「透君にとってあの頃の記憶は消したい記憶だろうから覚えてなくても無理ないか」
「え…?」
それって俺がアイドルみたいな事をしてたって事か?
しかしそんな記憶は全然ない。
俺が何を考えてたのか読み取ったのか冴凪さんは"違う違う"と笑いながら「そっちじゃない。さっき君を追い出した女の子の方」
女の子……そう言えば見覚えがあった気が…