悪魔に恋した少年
「今日は晴れのはずだろ?何で雨が降るんだ」
混乱状態の撮影現場。
私は忠史をキッと睨む。
だが、彼はそれに動じない。
忠史のその行動はおかしくて、普通なら私の嫌がる様な事をする子ではなかった。
出会った最初の頃は中々懐かなかったけど。
忠史の灰色の瞳が真っ直ぐと私を見入る。
そして「これぐらい出来ないと悪魔とは言えない」冷たい声でまた私を突き放す。
私は私は…別に人を不幸にしたい訳じゃないのに…。
忠史もそれを分かってくれてると思ったのに。
「ううっ…」
泣いてる私を黙って見守る忠史。