悪魔に恋した少年

その優しさに何度救われたか分からない。

「1……2……1……2,今一瞬意識飛びそうになったろ、馬鹿野郎っ」

時に厳しい口調になったりもしたが。それでも、達成と相方になれたから今があるんだと思えた。

眠くても何度も何度も俺達は練習し続ける。

「今の良くなかったか?」

良いところがあればお互いに分かち合い

「今のはこうだろ」

悪い所があればお互いに納得するまで話し合う。

俺はそんな仲間が欲しかったのかもしれない。

そして休憩中に達成から驚きの一言が出た。

「なぁ、透。恋愛ってさ、した事あるか?」

「なんだよ、急に」


達成らしくない発言だと思う。

思わず飲んでた水を吹き出してしまった。


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