大切なモノの果てに…

奈落の底へ…

~病院~




「あの、すいません。一時間程前に運ばれて来た南條唄は今どうしてますか??」




「えっと。ご家族の方ですね。しょうしょうお待ち下さい。………………………………………………………………………。お待たせいたしました。今さっき緊急手術が終わったところです。今は306号室にいらっしゃいます。」


「そうですか。ありがとうございました。行くぞ椿。」



「……………。」




「おい、椿。」




「…………………。」



「おい、椿。椿!!」



「!!ごめんなさい。行きましょう。………。」


カツカッカツカツカッカツカツカッカツ

「おい、ちょっと待てよ椿。」








~病室~


「唄!!」



「……っ……椿…。」



「お父様っ!!唄はどうなの??ねぇ、お父様!!」



「椿!!…少し落ち着け。龍次さん唄は…唄はどうなんですか。手術は成功したんですよね??」



「音弥…。あぁ手術は成功した…。だが、唄は………………。」




「……せいっ…成功したんでしょう??だったら早く唄に会わせてちょうだい。」





「すまない、椿。………………唄は……唄は……


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