大切なモノの果てに…
パサッ


スッ



椿は唄の顔にかかっていた布をとり唄の顔にそっと触れた。




「…………唄……目を開けてちょうだい……お願いだから…………う…た………っ……フッ………ヒック………ク……う……お願い…だからっ……ヒック………私にあなたのえっ………笑顔を……見せて…ッ……。」



「……椿。」


音弥はそっと後ろから椿を包みこむように抱きしめた。




龍次は病室からそっと出て行った。



「………ねえ、音弥……唄…眠ってるように見えない??…………わ……私唄と約束してたことがあるの…………。」




「………何の約束??」




「………明日はね……亡くなられたお母様の命日であり……………唄の……誕生日………なの………っ…。」



「……うん…それで…。??」




「だから明日は……お母様のお墓に一緒に行って……あった出来事を話て…そのあと……みんなを呼んで……盛大に祝おうって言ってたの…。」



「……うん。」



「………なのに………唄は…私を置いて先にっ………先に本当にお母様の居る所に行っちゃった…………ねぇ、音弥……残された私はどうすればいい………??」


「……椿は…自分のやりたいことをやればいい……唄のためにも……椿が唄のかわりにいろんなことをしてやれ。なっ??その方が唄もきっとよろこぶぞ。」



「………そうね…。ありがとう、音弥。」



「あぁ、別に大じょ「姫!!唄が自殺したって聞いて!!唄はどうなの?!」……おい、柚鶴……今俺が喋ってたんだ。…邪魔するな。」


「Σうわ。音弥いたんだ。」



「…………殺す」


「音弥落ち着いて。柚鶴……唄は………亡くなったわっ………っ…。」



「………っ………そっか……。でも、どうして自殺なんか…。」






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