剣心一如!~「教えてやろうか?恋の仕方」─香取くんの恋愛指南は辛く厳しく、超絶甘い!?
3人に頭を撫でくりまわされながら幸せを噛み締めていると、
「それにしてもさぁ…」
と知世が言う。
「なぁに?」
「瑠璃ってばホントなかなか話してくれないんだもん、やきもきしちゃった」
「…ごめん」
「アイスのこととか、花火のこととか、プールに来なかった日のこととか。どんだけこっちから聞き出したいと思ったことか」
「うぅ…ごめん」
(って…ん…?)
「なっ!なんでそれ知ってんのッ!?」
「え?」
慌てふためく私に対して3人はしれっとしている。
「え、なんでも何も、そりゃ知ってるよね?」
「そりゃあね。あんないちゃいちゃいちごみるく食べてるの見せつけられちゃあねー」
「!!」
はゎゎゎゎ!
そうだった。あの日知世たちもアイスを食べに行ってたんだ!
「好きな人に誘われて花火行くから、って言ったきり報告ないし」
「それなー。あの香取くんがどんな文句で瑠璃を誘ったかで相当うちら盛り上がったよねー」
なっ!私がいない間にそんな話に…!?
「そうそう。瑠璃と香取くん、ふたりで花火大会行くらしい、って話になった時、飯沼くんがガッツポーズしてたんだよ?」
「飯沼くんが?」
「覚えてない?飯沼くんが瑠璃の浴衣姿見たいなんて言ってたの」
あぁ…そう言えばそんなことあったかも…
「あれ、香取くんに聞こえるようにわざと言ってたんだよ」
「えっ!?」
「飯沼くん、中学からずっと香取くんと仲良かったからね。それでも初めて見たんじゃない?あんなデレてる香取くん」
『星宮、英語のノート貸して』─
えっ?デレてたの!?
全然気付かないけど…
「あんたと香取くんに上手くいって欲しかったんじゃない?それであんな風にけしかけたんだよ」
(そうだったんだぁ…)
ますますみんなに感謝感謝だよ。
(ありがとう、みんな…)