剣心一如!~「教えてやろうか?恋の仕方」─香取くんの恋愛指南は辛く厳しく、超絶甘い!?
翌朝。
「ちょっと瑠璃さん、お気付きになりまして?」
登校してきた知世が私の耳元に顔を寄せて言った。
「何?」
「このクラス、すっごいイケメン君がいるんだよ!」
「イケメン君?」
ふと昨日の男の子を思い出す。
あんなカッコいい子だったらいいな。
「へー、どんな子?」
「あのね、こうすらっと背が高くてね、脚が長くて、姿勢が良くて」
「うんうん」
「髪がこうさらさらな感じの黒髪で、眼も鼻もしゅっとした、なんていうか和風王子様って感じの~」
「ふーん」
意外とそんな子たくさんいるのね?
それならひとりくらい彼氏、とは言わなくとも、友達くらいにはなれるかも?
うふふなんて、自然に口の端が笑っちゃう。
「どこの中学から来たのかなぁ。ちょっとリサーチして…」
知世のセリフが途中で止まる。
「知世?」
何かに釘付けになっている知世の視線を辿ると…
(あ…)
昨日の綺麗な男の子が教室の後ろのドアから入ってきたところだった。
男の子は黙ってスタイリッシュな杢グレーのスクエアリュックを一番後ろの席に下ろす。
「ほら瑠璃!彼よ、彼!さっき言ってたイケメン君!」
知世が言う。
「あ…」
そりゃそうか。
あれだけカッコいい子、やっぱりそうそういるわけないよね。
(同じクラスなんだぁ…)
これは毎日眼の保養ができそう?
「香取!はよー!」
「…あぁ」
知り合いらしい男の子たちが声をかけるけど彼は覇気がなさげ。
(朝弱いのかな?)
「きゃー!香取くん!ちょっ、うちらまた一緒のクラスなんだよー!」
「……」
同じ中学だったっぽい女の子たちの黄色い声にもちらっと視線を投げただけ。
(それとも無愛想なのかな?)
首を傾げる私の耳に
「きゃー!今日もクール!!カッコいー!!!」
と女の子の歓声が届く。
(クール…なのかな?)
私がもう一度首を傾げたところで始業のチャイムが鳴った。
*
「ちょっと瑠璃さん、お気付きになりまして?」
登校してきた知世が私の耳元に顔を寄せて言った。
「何?」
「このクラス、すっごいイケメン君がいるんだよ!」
「イケメン君?」
ふと昨日の男の子を思い出す。
あんなカッコいい子だったらいいな。
「へー、どんな子?」
「あのね、こうすらっと背が高くてね、脚が長くて、姿勢が良くて」
「うんうん」
「髪がこうさらさらな感じの黒髪で、眼も鼻もしゅっとした、なんていうか和風王子様って感じの~」
「ふーん」
意外とそんな子たくさんいるのね?
それならひとりくらい彼氏、とは言わなくとも、友達くらいにはなれるかも?
うふふなんて、自然に口の端が笑っちゃう。
「どこの中学から来たのかなぁ。ちょっとリサーチして…」
知世のセリフが途中で止まる。
「知世?」
何かに釘付けになっている知世の視線を辿ると…
(あ…)
昨日の綺麗な男の子が教室の後ろのドアから入ってきたところだった。
男の子は黙ってスタイリッシュな杢グレーのスクエアリュックを一番後ろの席に下ろす。
「ほら瑠璃!彼よ、彼!さっき言ってたイケメン君!」
知世が言う。
「あ…」
そりゃそうか。
あれだけカッコいい子、やっぱりそうそういるわけないよね。
(同じクラスなんだぁ…)
これは毎日眼の保養ができそう?
「香取!はよー!」
「…あぁ」
知り合いらしい男の子たちが声をかけるけど彼は覇気がなさげ。
(朝弱いのかな?)
「きゃー!香取くん!ちょっ、うちらまた一緒のクラスなんだよー!」
「……」
同じ中学だったっぽい女の子たちの黄色い声にもちらっと視線を投げただけ。
(それとも無愛想なのかな?)
首を傾げる私の耳に
「きゃー!今日もクール!!カッコいー!!!」
と女の子の歓声が届く。
(クール…なのかな?)
私がもう一度首を傾げたところで始業のチャイムが鳴った。
*