剣心一如!~「教えてやろうか?恋の仕方」─香取くんの恋愛指南は辛く厳しく、超絶甘い!?
 そんな香取くんの手にはストロベリーチーズケーキとキャンディのダブルのアイス。


(それ、私が迷ってたのだ)


 香取くんが彼のアイスに眼を奪われた私に気付く。


「俺のアイス狙ってんの?」

「違っ…」

「ほら」


 香取くんは自分のスプーンでキャンディのアイスを掬うと、こちらに差し出す。


「え…」

 ちょっと待って、これって…


 固まる私に香取くんが言う。

「何?こっちじゃないやつ?」


 スプーンに乗せたキャンディを自分でぱくっと口に入れると、改めてチーズケーキを掬い再び私に差し出した。


「あ、いや、そういうことじゃなく…」


 香取くんは右手のスプーンをこちらに差し向けたまま、左手に持ったアイスをぺろりと舐める。そして、


「そんなんじゃ足りないって?我が儘だな」


と今度はアイスの方をぐいと私の前に出した。


「!!あ、あの…」


 そうじゃないの!そうじゃなくて…
 だってこんなの…



(間接キスになっちゃうじゃん!)


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