剣心一如!~「教えてやろうか?恋の仕方」─香取くんの恋愛指南は辛く厳しく、超絶甘い!?



「キス…教えて下さい」



(どうしよう…!とんでもないこと言っちゃったかも!?)

 胸が痛いほど心臓が脈打つ。頬は蒸気が出ていそうなくらい熱い。


「…星宮」

 香取くんの声が私の体温を更に上げる。

「顔上げて」

 恥ずかしくて顔なんて到底上げられるわけない。


 香取くんが小さく溜め息を吐く。
 そして呟くように言う。

「これは…練習だから」

「……」

「大丈夫だから、心配しなくて」

「…うん」

 私はこくりと頷く。


 香取くんの右手が私の左の肩に掛かる。
 きゅっと身体中に力が入ってますます俯いてしまう。
 もう一方の手が私の頬に触れると、肩が強ばってびくんと跳ね上がる。


「大丈夫、だから」

 頬に触れた指がそっと撫でるように顎を捕らえ、香取くんの方を向けられた。
 至近距離で眼が合い、心拍がどうしようもなく加速する。私は堪らなくなって眼を閉じた。


「星宮…」

 吐息混じりな掠れた声で香取くんが私を呼ぶ。


(香取くん…)

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