剣心一如!~「教えてやろうか?恋の仕方」─香取くんの恋愛指南は辛く厳しく、超絶甘い!?
昼食の後、「見たいものある?」と訊いてくれた香取くんのご厚意に甘えて、雑貨屋さんでくまのぬいぐるみが抱えた卓上ダストボックスやパフェ柄のダイカット付箋なんかを買って、私たちは帰途に着いた。
いつものようにふたり、自転車で駆ける夕暮れの道。
郵便局の角を曲がって自宅に着く。
「ありがとう香取くん。またね」
「あぁ」
結局香取くんの言う『我慢』ってなんだろう、ってことはよく分からないまま。
「ごめんね、私鈍いから香取くんにいろいろ迷惑かけてるかも…」
「……」
「でも見放さないでね!私、頑張ってお稽古に着いていくから!」
「…星宮」
精一杯笑顔を作って香取くんを見送ろうとする。
すると香取くんは自転車から降りてスタンドを立てると私の前に回り込んだ。
「え…」
香取くんは素早く私の肩に両腕を回して抱き寄せると、キスをした。
「ふ…ぁ…」
苦しいほどの腕の力。熱い胸と唇。
突然のことに一気に私の体温が上がる。
その場に崩れ落ちそう、と思った時、香取くんが私を解放した。
「少し男心勉強しないとこういうことされるよ?男は我慢するの得意じゃないんだから」
「…ひゃ、ひゃい」
香取くんは薄く笑うとスタンドを上げて自転車に跨がる。そして、
「また連絡する」
と、Tシャツの背中をはためかせて走り去った。
「ふゎぁ…」
香取くんのいなくなった路上で、私は熱いキスの余韻にぐったりと自転車にもたれ掛かった。
* * *
いつものようにふたり、自転車で駆ける夕暮れの道。
郵便局の角を曲がって自宅に着く。
「ありがとう香取くん。またね」
「あぁ」
結局香取くんの言う『我慢』ってなんだろう、ってことはよく分からないまま。
「ごめんね、私鈍いから香取くんにいろいろ迷惑かけてるかも…」
「……」
「でも見放さないでね!私、頑張ってお稽古に着いていくから!」
「…星宮」
精一杯笑顔を作って香取くんを見送ろうとする。
すると香取くんは自転車から降りてスタンドを立てると私の前に回り込んだ。
「え…」
香取くんは素早く私の肩に両腕を回して抱き寄せると、キスをした。
「ふ…ぁ…」
苦しいほどの腕の力。熱い胸と唇。
突然のことに一気に私の体温が上がる。
その場に崩れ落ちそう、と思った時、香取くんが私を解放した。
「少し男心勉強しないとこういうことされるよ?男は我慢するの得意じゃないんだから」
「…ひゃ、ひゃい」
香取くんは薄く笑うとスタンドを上げて自転車に跨がる。そして、
「また連絡する」
と、Tシャツの背中をはためかせて走り去った。
「ふゎぁ…」
香取くんのいなくなった路上で、私は熱いキスの余韻にぐったりと自転車にもたれ掛かった。
* * *