剣心一如!~「教えてやろうか?恋の仕方」─香取くんの恋愛指南は辛く厳しく、超絶甘い!?
剣心一如!副将男子
11月。
香取くんの試合の日がやって来た。
(ホントに私が行ってもいいのかな…?)
『星宮に見に来て欲しい』
結局香取くんの真意は分からないまま。
『どうして私を呼んだの?』
と訊ねることも出来たのだろうけど、勇気が出なかった。
正直今もまだ迷ってる。
会場に行くべきか、否か…
あまりよく眠れなかった頭でベッドの縁に腰掛ける。
カーテンの隙間から朝陽が漏れている。外はきっと私の気持ちと裏腹な高い空。
ピンポーン
ヘッドボードの棚に置いたスマホが短く鳴った。
手に取るとポップアップには…
(香取くん…)
心臓が大きくドキンと鳴った。
『待ってるから』
たった一言のメッセージ。
私はスマホを胸に抱いて立ち上がった。
*