星降る夜の月
*星が降る夜
自分のことを、今ここで自己紹介しろと言われたら、なんて言えるだろう。
月島夏海、16歳、不登校。
こんな感じだろうか。
紙に書き出すと、ああ私は不登校なんだ、と改めて思い知る。
これを見た人は、どう思うのだろう。
一応、世間の言い方で言うならば、私は高校2年生だ。
いわゆる『華のセブンティーン』の年。
一番楽しい時期。
なのに、私は自分の部屋にこもっている。
ゆるい部屋着を着て、窓の外を見ている。
本来なら制服を着て、今はお腹を空かせながら4時間目を受けているはずだ。
どうしてだろう。
いつからだろう。
せっかく高校に入学したのに、毎日毎日こんなところにいるなんて。
自分でもつくづく勿体無いと思う。
何をやっているんだか。
呆れる。
だけど、出られない。
この小さな箱の中から。
もう1年くらい。
私は、外の世界が怖い。