片想い、余命2日
そして放課後。
俺はとりあえず由依の教室に行くことにした。
そもそもあいつが何委員か知らないから、移動することも出来ない。
それで、教室にカバンがあるならそこで待っていようと思ったわけだが。
「……ねえし」
案の定、由依はカバンを持って移動していた。
まあそりゃそうか。
遅くなるって言ってたし。
「どうすっかな」
誰もいない教室で、俺の声だけが響く。
そうだ、掲示されてないかな。
誰が何委員だって。
「あった。由依は……図書委員か」
てことは、図書室にいるのか。
俺、苦手なんだよなあ、静かにしないといけない場所。
仕方ない、昇降口で大人しく待っとくか。
「あれ、片倉?」
しゃがんでスマホゲームをしていたら、上から名前を呼ばれた。
視線を上げると、女子がいた。
……名前が思い出せない。
「こんなところでなにしてるの?」