片想い、余命2日
彼女は質問しながら、俺の隣に座った。
いやなぜ。
座る必要ないだろ。
「……人待ってる」
俺はゲームに集中しながら、無愛想に答えた。
「由依、あと1時間は確実に来ないよ?」
それを聞いて、ゲームの手が止まった。
彼女の顔を見れば、勝ち誇ったような顔をしている。
「お前、誰」
「由依の親友の花井深優。由依に頼まれたから」
由依の、親友……
そう言えば、いつも隣にいた気がする。
由依しか見てないから、顔は覚えてないけど。
というか、由依に頼まれたって。
「なにを?」
「あんたの暇つぶし」
さすが由依。
こうなることがわかっていたのか。
だけど。
「俺、たとえ由依の親友でも、女子と2人にならない」
スマホをカバンに入れ、立ち上がる。
「由依がどれだけあんたのこと好きだったか、聞きたくないの?」
……なんだって?