片想い、余命2日
次の日、壱を目の前にしたら、これでよかったのかと不安になった。
「考え、まとまった?」
放課後、帰り道。
私は緊張のあまりずっと黙っていて、見かねた壱が、そう切り出してくれた。
それなのに、声が出てこなくて、うなずくだけになってしまった。
呆れられたかな。
そんな不安が、余計に私に言葉を話させない。
すると、壱がその場に立ち止った。
なにかと思い、私も足を止める。
壱の顔を見れば、いつもの余裕の壱はいなくて、私と同じような不安そうな顔をしていた。
そして、壱はゆっくりと深呼吸をした。
「改めて言う。由依、好きです。俺の恋人になってください」
まさか、また告白されるとは思っていなくて、私は嬉しくて涙がこぼれた。
その涙をぬぐいながら、笑って見せる。
「こちらこそ、よろしくお願いします」
すると、壱は力強く私を抱きしめた。
「やっと、片想いが終わった」