片想い、余命2日
恥ずかしくて壱の腕の中から逃げようとするけど、思った以上に力が強くて、できなかった。
「これでよし」
満足そうに言ってるし……
「どこが!」
「これで由依に告ろうって男とか、いじめようって女がいなくなるってこと」
……女子に関しては逆効果だったと思うけど。
「まあもしなんかあったら、すぐに俺に言え。絶対に守ってやるから」
ドヤ顔で言われた。
前なら絶対にムカついてたのに。
……かっこいいじゃないか。
「お、その顔。また俺に惚れ直したな?」
こういうところは変わらずムカつくけど。
私は壱の頬をつねった。
「痛いな。彼氏になにすんの」
「う、うるさい!」
こうして、素直になれない私と若干俺様な壱の片想いの時間は幕を閉じた。
これからは2人でたくさん、両想いで幸せな時間を過ごしていけたらいいな。
……なんて、絶対壱には言わないけどね。