片想い、余命2日


アイツらの言うことが正しいことくらい、わかってる。


ずっとひねくれて、由依に嫉妬してもらいたいがために、いろんな女子と付き合った。



その生活はまあまあ長くて。


俺が恨まれていないほうが不思議なくらい、俺は女子や男子の恨みを買っていると思う。



だけど、それをすべて清算してやる。



俺の作り上げたいざこざに、由依を巻き込む気はない。



そう心に誓い、全てが片付いたのはそれから1週間後だった。



「壱、頬腫れてる……どうしたの?」



昼休み、偶然由依と会った。



……まだ早いんだがな。



「全部、片付けてきた」



なんてことを言っても、由依には伝わらない。


そう思っていたのに。



由依か、少し心配の色が消え、喜んでいるように見て取れた。



「自分が怪我してまで、私のこと……?」


「……そうだよ」



これで少しは、俺のことを意識し直してくれた……?

< 9 / 23 >

この作品をシェア

pagetop