王子?団長?どっちもお呼びじゃありません!!~異世界悠々おひとりさま満喫日記~
ところで私は、一体どれだけ余計な事を話したのか……。よもやうわ言が、時の政府が推進した働き方改革にまで及ぼうとは……。
「そうでしたか。フレデリック様、もしかしたら私は他にも、突拍子もない事を色々と呟いたかもしれません。ただし、それらは所詮、夢うつつで口走った妄言です。間違っても真に受けたりしないでください」
一応の、念押しはしておく。
この際、非効率すぎるテレワークはどうでもいい。それは明らかに、出勤を回避したかったフレデリック様が取った苦肉の策だからだ。私の回復と共に、強引なテレワークは自然消滅するに違いない。
「エミリー! 大丈夫だ!!」
私の心を知ってか知らずか、フレデリック様は力を篭めて胸を叩く。
……むしろ、ちっとも大丈夫な気がしない。