王子?団長?どっちもお呼びじゃありません!!~異世界悠々おひとりさま満喫日記~
「はい、気を付けていってらっしゃい」
しかも各師団長らを招集し、臨時会議の場を設けたのは、どうやら第三師団長であるフレデリック様らしいのだ。
私は、軍において臨時会議というのがどういう位置付けなのかを知らない。けれど、わざわざ各師団長らを招集して話し合いの場を設けるとなれば、それなりの理由があって然るべき。
もちろんこのタイミングだから、フレミー薬店検挙の報告が理由にある事は間違いない。
けれど、もしかすればそこには、多かれ少なかれ先日の「軍のあり方をもう一度考えなおしてみる」という発言も関係しているのではないかと思えてならなかった。
「あの? フレデリック様?」
見送りが済んでも、フレデリック様は一向に私の枕辺から動こうとしない。出勤時間が迫るはずのフレデリック様の腰が、随分と重い。