王子?団長?どっちもお呼びじゃありません!!~異世界悠々おひとりさま満喫日記~
「人生に男は不用」のはずだったのに…。
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昨日の雨が嘘のように、今日はカラッとした上天気だ。そうしてこの日のお昼、私は自宅に新たな来客を迎えていた。
「ねぇエミリー、これ美味しいわね」
「そう、よかった」
卓の向かいで、大盛りのどんぶり飯にたっぷりの佃煮をのせて、大口でかっ込んでみせるのは、女神もかくやの美貌の親友、アイリーンだ。
「ところでこれ、一体何の佃煮?」
「……蜂の子」
僅かな逡巡の後、答えた。
「ブフォッ!」
すると美貌の女神は、鼻息と共に口から米っ粒を噴出した。