王子?団長?どっちもお呼びじゃありません!!~異世界悠々おひとりさま満喫日記~
「いいえエミリー! 世の中には知らない方がいい事もあるけれど、この味を知れた事は間違いなく幸福に違いないわ!」
ところがここは流石、我が親友のアイリーンだ。
白米に追加で新たに蜂の子の佃煮をのせつけると、どんぶりに直接口を付けてかっ込んだ。
「うん! 美味しい、美味しいわよ!」
美味しいのは否定しない。けれど泣く程美味しいかは、エミリーの感覚でもちょっと疑問だ。
……なんか、ごめん。
私は内心で、もう一度謝った。
「ところでアイリーン、事業所の方はいいの? 確かもうじき、『ひとり焼肉ブラボー』の二号店開店で忙しいんじゃない?」
私もマイご飯茶碗(普通盛り)から、佃煮ご飯を頬張りながら水を向ける。
ちなみに『ひとり焼肉ブラボー』の発案者というのは、実は私だったりする。