王子?団長?どっちもお呼びじゃありません!!~異世界悠々おひとりさま満喫日記~


 ちなみに、ひとつ注釈を入れさせてもらえば、フレデリック様のタオルの下は下穿きだ。

 決してノーパンではないのだが、大した気の使いようである。

 かつて日本では、ステテコ一枚の老人がフラフラと表を歩いていたり、海にでも出れば結構際どい海パン一丁の男性だって溢れていた。

 ……これは、いっそ紳士的といえるのだろうか?

「なんだってズボン、こんなんになっちゃったんですか?」

 早速チクチクと裂け目を縫いながら問う。フレデリック様は、そんな私の手元をニコニコと微笑んで見つめていた。

 フレデリック様の今日の恰好も私服で、預かったズボンはあまり伸縮性に富まない普通素材のスラックス。軍服ならその素材もストレッチ性に優れているから、こうはならなかっただろう。



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