担当の営業社員は傲慢でした。【短編】
「課長。
お話があります」
「え、えっと、なにかなー?」
もうすぐ四十代、最近の悩みは中学生の娘に近頃できた彼氏と、メタボの入り始めたおなか。
そんな田辺(たなべ)課長はどうどうと私を沈めるように両手を前に出し、視線を泳がせている。
「鶴沢さんの補佐、外してください」
「あー、あのね?
鶴沢くんがいないところでそんな話をするのもどうかと思うし……」
「もう限界!なんです!」
私の大きな声にまわりの視線が集中する。
でも、私と課長が云い争ってる……というか、一方的に私がまくし立ててるとわかると、「ああ、またか」という顔で各自仕事の準備に戻っていった。
「あー、亀ヶ谷さん、疲れてるんだよね?
ちゃんとお休みしたの、だいぶ前みたいだし。
よし、今日は代休使いなよ。
結構溜まってるんでしょ? 代休。
それ使って今日休んで、明日明後日土日で三連休。
ほら、欲しいでしょ、三連休」
お話があります」
「え、えっと、なにかなー?」
もうすぐ四十代、最近の悩みは中学生の娘に近頃できた彼氏と、メタボの入り始めたおなか。
そんな田辺(たなべ)課長はどうどうと私を沈めるように両手を前に出し、視線を泳がせている。
「鶴沢さんの補佐、外してください」
「あー、あのね?
鶴沢くんがいないところでそんな話をするのもどうかと思うし……」
「もう限界!なんです!」
私の大きな声にまわりの視線が集中する。
でも、私と課長が云い争ってる……というか、一方的に私がまくし立ててるとわかると、「ああ、またか」という顔で各自仕事の準備に戻っていった。
「あー、亀ヶ谷さん、疲れてるんだよね?
ちゃんとお休みしたの、だいぶ前みたいだし。
よし、今日は代休使いなよ。
結構溜まってるんでしょ? 代休。
それ使って今日休んで、明日明後日土日で三連休。
ほら、欲しいでしょ、三連休」