MAN of DESTINY王太子の執拗な求愛


「おかわりーおかわりー 
 おかわりくださーい。
おぃっしーい。」


美桜の本気食いに、圧倒されながらクロードは、“ぶふふっ”と吹き出して、足りなかったらどうぞと、自分のチーズ焼きを差し出した。


「やったー。頂きまーす。」

とパクパクとパクついた美桜を
なぜかクロードは愛しく思った。

お后様がクロードに、

「まだあるのよ。ボブが昨日虹鱒を 沢山つりあげたの。」

とまた一皿クロードの前に
出してきた。

「朝はあまり食べないからまた、
お昼に食べますよ。」

そうクロードは答えると
コーンスープだけ飲んで、
ロザリーに、

「アップルティー貰える」
 とお願いしていた。

美桜はタヌキみたいな腹を
隠そうとしたが
隠せるものではない。
入らないと思ったプリンも、
つるん、つるん目を真ん丸くして、

「おいっしーい。マイウゥ〜」
を繰り返しながらペロリ~ンと、
食べてしま った。

鮮やかな食いっぷりに皆んな
ビックリ‼

背を正し、手を合わせご馳走様でした。
と感謝の挨拶をした。

クロードは余りに可愛らしい美桜から目を離せずニコニコ見入っていた。


お后様もロザリーもボブも、
同じだった。



美桜がいると、ひまわりの花が、
沢山咲いたような賑やかさがある。


食事の片付けを進んでやり、
家の仕事を手伝った。


剣道で鍛えた身体は、
じっと出来る訳が無い忙しなく動く。

昼がきて、ジャージに着替えて、
昼食に揃った面々に、


「御世話になりました。」
ご恩は忘れません。」



と言って出て行こうとしたとき、

「行く宛がないのなら
しばらく居なさい。
部屋は余ってるから。」
 と言ってくれたが、

「少しバイトでもしないとお金ないし、
お礼もできません。沢山お世話になったの で、お礼がしたいのです。」



そう言うと、
「それならロザリーの手伝いをしたら?
 あなたが可愛いの、いてほしいわ。」
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