MAN of DESTINY王太子の執拗な求愛
後ろから、黒塗りの車が付いてくる。
助手席のお方は、紛れもなく、ナタリーさんの旦那様でゴチン、ガツンと頭を
ぶつけながら揺られておられます。
畑につくと高級車も止まり、フラフラした旦那さんが、吐きまくり、
青ざめていらっしゃる。
ナタリーさんは素知らぬ顔をして美桜に大きな籠を渡すと、美味しいジャムや、果実酒が出来るから頑張ろう。
後で、村の衆も来るからと言ってかなりの大きなかごをワゴンにのせた。
真っ赤な苺、白い苺、黄色い苺品種はバラバラで、苺お決まりのあまったる~い匂いがたまりません。
食い放題だからって腹一杯食べたら動けなくなるし腹八分目でやめて、
仕事に精を出した。
三時間程で摘み取りも終わり、村の人達もそれぞれ家でジャムを作るとの事
ナタリーさんは村の人に
「また、しばらくしたら、
スイカやメロンの
植え付けをするから、
頑張りましょう。」
と挨拶をすると、みんな喜びの
声を上げた。
みんなの協力あってこそ税金を納め
ミシェル邸は成り立っていると
思っている。
先代が亡くなり、誰が後を継ぐかの時、浮気を発見して、迷うことなくかえってきた、後は王が拇印押せば終わる話だ。
もうナタリーさんの決心は岩のように厚かった。
また、アトラクションのような道を走る。荷台で苺がはねている高級車も後に続いてバコンボコンと揺れている。
「ガラシアンの凹道なめんなよ~」
とナタリーさんはキャラキャラ
笑っている。
(≧▽≦)
そんな楽しそうなナタリーさん、
其処までやるかと
美桜も少し旦那さんが気の毒に
なってきた。
(ナタリーさんには、
やり過ぎと言う理念は
無いらしい。)
旦那さんも、其処まで好きなら
浮気しなきゃいいのに。
ナタリーさんなら直ぐ彼氏出来そうは、出来そうだな。
綺麗だもん。恋相手が王様じゃなければ、引く手あまただろう。
美桜がボブの手伝いをしているとき、屋敷の草は広すぎて、一周した後、又ゴールがスタートになる。
美桜がボブさんのグチに大笑いして、
「山羊か羊を飼いますか?」
と冗談混じりに話しているのを、ナタリーさんが聞いて、
「そうね、いい考えだわ。」
そう言うと直ぐ軽トラに乗って山羊を飼っている農家へいき、山羊を6頭の乳用種で白いザーネン種を購入した。羊も買うつもりだったが美桜に子犬がかけてきて美桜が
《可愛いーい。可愛いーい。》»»»
と叫んで入るのを聞いて犬2匹に変更した。
山羊と言えばあの、♪♬曲が流れてくる。
メエ~メエ~メエ~メエ♬
メリーさんの羊羊羊♪
メリーさんの羊可愛ーな
ときたらぁ~
♪♬やぎのチチシボリィ♬♪
乳搾りィ~
大好きメエ~ウメエ~やぎのチーズ♬
と歌いながら子犬の手をとり
スキップする
≪美桜?。≫
迎えに来たクロードは、
ケラケラ笑いながら、
「本当に退屈しないな。」
と呟いた。