MAN of DESTINY王太子の執拗な求愛
レイモンドとの再会
「いいか!!耳の穴かっぽじいて
よぉ~く聞け!!」
《はじまっだぞぉ!
ヴァルタンの、説教。》
ゲイとかレズとか!!
愛情の表現方法は、
平等だ!しかし一般人の話だ!!、
お前は国を背負って民の為
生きる義務がある。
いいか!!お前は跡継ぎを育て民を守る
義務がある。
出来ないなら仕方なかろう。
その後は然るべき対応があろう。
しかしだ!!
まずお相手探しだ、
そこからだ!(怒)」
「で!!だ」
「見合だってサ。」
よこから、
ロベルトが口を出してヴアルタンに
睨まれる。
トントンノックの音がしたときはもう、王の執事のアレンが
レイモンドの母ミユウリアを伴って
入って来た。
アレンは40にもなるのにモテる、
七三に分けた短髪がサラーっと落ちる。
女なら迫られたら1秒で落ちるだろう。
アレンの腕には、
何枚もの見合い写真が抱えられていた。
ミユウリアは写真を手に取り
レイモンドそっくりな瞳でジッとみる。
栗色の髪を緩く結ぶと白い肌がより
協調される。
(ヤバい!アレンのやつ母上まで
説得に連れ出したか○☆&*※)
「これはヴァルタン様
ロベルト様おいででしたか。」
アレンは二人に礼をとった。
「今日ラルクリン国からロベルトと
1ヶ月の視察を、
終えて帰ってきました。」
ヴァルタンが帰郷の挨拶をする。
「久し振りですね。お二人とも、」
ヴァルタンとロベルトは
ミユウリアに正式に胸に手を当て
片膝をつき礼をとった。
王の側近のアレンは
「今日はレイモンド殿下に
お見合いの話を持って参りました。」
そう言うと、
テーブルに一枚ずつ写真を並べて
説明し始めた。
「嫁は自分で探します。
ご心配無用です母上 」
焦るように口をひらくと
「レイモンド、
あなたの好きな方と
添わせて上げたいのですが、
男の子はダメです。
分かるでしょう。」
(あ、やつぱりアレンの奴、
母上が一緒だと断れないのを
知っててつれてきたか‥
陰謀だ。)
「あ~はいはい。わかりました。
思うように なさって下さい。」
ヴァルタンの説教に加えて、
母上の泣き落とし、アレンの小言
どれも苦手だ!!。
お手上げとばかりレイモンドは
白旗を上げた。
《御意》
アレンと母上は王に報告して参ります。
と元気よく出ていった。
「‥‥‥」
「聞いたろう~ヴァルタン、ロベルト
安心したか~!!」
椅子をぐるぐる回しながら呟いた。
はあ~小僧に会いたい。
ポロリと本音がこぼれる。
ヴアルタンが“ジロリ”と
レイモンドを睨んだ。
「あ~あわかったよ!
明日ナムールの村に視察に行く!
今日は早く寝る。帰れよ、おまいら」
「あーあの町か?
町外れには旨いカフェ有ったなー
変わったメニューをだす。
結構有名店!!俺も行こ。」
とロベルトが言うと
「じゃあ俺も行くよ。
まだお前見張ってないとな!!
俺もあそこの、紅茶好きなんだよ。
楽しみだな~。」
あんなに怒っていたヴァルタンが
上機嫌になっていた。
3人は行動を共にする癖があるその流れか、カフェの魅力か? 分からないが一緒に行くことになった。