MAN of DESTINY王太子の執拗な求愛

喧嘩にルールはない?



ガバッ と起き上がり、廻りをみた。



山の頂上のようで、あの地獄の様な暑さはなりを潜め、
気持ちのいい風が吹いていた。

遠くの山々を眺めれば、遠く天子山を思わせるような綺麗な山が並んで見える。

下をみればマチュピチュに以た、段々畑がある。

さらに遠くを見れば、高層ビルが幾つも並び街並みが見えた。

美桜はよく配信されていた動画の異世界トリップしたのかな?

と思わざるを得なかった。



自分のいた世界とはかけ離れ異様な美しさに暫し立ち尽くす。

夕焼けが空を染めているのに気づくと
段々と心細くなり怖い。

よく未来へ行った、だの過去へ行って来たと言う話を好きで読んでいた。

嫌々これはあの地獄のような暑さが見せる夢で、実は熱中症で倒れているかもしれない。

真夏の見せる夢かもしれない。

ひとまず、落ち着いてぽってりとしたロびるで持っていた炭酸水でロを濯ぐ。

ジャリジャリした口の中が、ある程度さっぱりした。



スマホを家、友人、妹逹にかけてみるが圏外だ。
「橋を渡ったら山の中って、どうゆうこと よ。」


しかもまだ眠い。ひとまず体力回復に勤める事にした。

      ひとまず寝る。


眠い時って、判断力がなく、朝6時からの稽古と、暑さと、全力疾走で歩けないくらい疲れていた。

足はジンジン痛いし、ふくらはぎは怠いし目にも力が入らない。




どれ位の時間、眠ったろうか?

外は星が出ていた。 

「此処にいても、仕方がない。
コレは夢では..無い。」


自分の身に起きた現実だ。
不安を打ち消す程強くは無い。

しばし呆然とする。


スックと立ち上がって街の灯りを頼りに
歩くことにた。


美桜は薄暗い山道を体がこわばりながらも、街を目指して降りて行った。


一時間位歩いた所で、何故か沢山の馬の嘶きと大勢の男逹の、雄叫びが聞こえた。

なにが起きているのか分からず只立ち尽くすだけだった。


滅茶苦茶恐い。
本当にどうしよう。
こわい。


やがて真っ黒な服の集団と髑髏マークのレザージャケットを着た体格のいいゴツい集団がやって来て、

散弾銃をぶちまかし、槍にたいまつを付け火を放ったりして沢山の人が倒れていた。
  

逃げ惑う人を見るだけしかできず、此方の武器なんて何にもない。

助けようにも初めて見る惨劇は、
美桜の想像を越えていた。

かき氷のオバチャンの言葉が脳裏を走る。

「あんたたち、ルールに守られた試合し か、したこと無いんだろう。
 喧嘩にはルールなんて、
 ないんだからね。」

その通りだと思いしった。
為すすべが分からない。

しかも言葉もわからない。中国語、違うフランス語、違う英語でもない。
   ««??

聞いたことが無い。

       「何語?(?_?;」


(いったい此処は、どこなん?)
頭をかくしながらヘコヘコと、歩く。
ピュッピュッと、槍が飛んでくる

かなり危険。


ぼーっとしてたら危ない。

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