MAN of DESTINY王太子の執拗な求愛
🐝レイモンドは、空腹のまま昼までの長い長い時間を過ごした。


待ちにまった時間がキター
美桜のピロッとした舌を見たときは

拳がワナワナとふるえるが、我慢した。
面白い事を思い付いたからだ。

マークを呼んで美桜の交友関係を調べた。

報告書を読んで驚いた。

侯爵の娘サンドラ、アン、アレクシア、ローラ、シンデイ、エメリン、リンデイ
なかなか気難しいと評判の娘達だった。

ふ~む、
「なかなかやるな!あいつらを

 従わせるとは」…


侯爵から男爵の行儀見習いの娘達は
五階で食事をとる。
普通の仕事で、入ったメイド達は
一般食堂二階で、食事をとる。
ふ~む、

「さてどうしたものか?!」

マークが
「報告書は、主な人物ですが掃除、
庭師、 事務、色々仲のよい
者達がおりますよ。
中々顔が広いですね。
 剣術も男達を呼び出し
 相手させているとか聞いております。
 なんでも、騎士団長、
 チャールズ様とは、すこぶる
 中が宜しいそうです。」

「チャールズと?!」

「はい。ちなみに私とも

仲が良いですよ。
 見かけは、ドブスですが心が、
 可愛いです。
 狙ってる奴も多いとか!」

「へ、へぇあんなのがモテるのか?
 ザブラルブルグの男達も、
 変わっておるな。」

「殿下も、随分仲が宜しいかと
 思われます。 」


「俺が?」


「御意。」
 マークは、そういって綺麗な礼
をとり出て行った。…

「中がいい?あいつと?」

昼がキター。
レイモンドは山を張り一般食堂へと
向かった

(食い物の怨み思い知れ。)
          ワナワナ

レイモンドが歩くと
ザワザワしていた店内も、
静かになり人々が道を開ける。

真っ直ぐ歩きド真ん中のテーブルに

ドカンと座り美桜を待つ。
山が外れたら美桜は、五階!
当たったらココに来るハズ!



沈黙

シーンと静まった食堂に、
賑やかな声が聞こえる。



ボンポコボンハイ!♬♪ボンポコボンハイ♬♪
タヌキ♬のオヤジもハラヘツタ♬♪
ポコポコ♬♪ぽんぽんハラヘツタ♬♬
カーチャンめしだ♪メシ食わせ
飯が無いなら働かね♬ーぞォポコポコ♬ぽん
««せーのお»»
メ~シ食わせ!«ボンポコボン♬»めしまだか♪«ハイ»ボンポコボン«ハイ»♬♪

(やったービンゴ、キター)
レイモンドは、テーブルの下で、
ガッツポーズをした。


キヤハハハハハ
「よ~し水くみジャンケーン! 」


「やだ~美桜は、
いっも勝つじゃん。」

    「後出し?してない?」

「してねっしー」

サンドラが
「絶対やってるわ。」
と叫ぶ。

「サンドラ~裏切りものぉ~
 何を根拠に~」

サンドラと美桜は、
お互いのほっぺを両方の指で、
引っ張り合いを始めた。
歯茎が見えた所で、


≪じゃあ,俺とするかあ、
じやんけーん。≫



メイド達はその声に固まった。
美桜とサンドラはそのままで
“あっ”我に帰った美桜が固まる!

「あふう、サャンどりゃ、わらひ、
 しほとにょこひ、でだぁ。」

「まびで~、ごばんば~いらあいノォ」


≪へえ~仕事残してたのか?
女官長は厳しかろう。
早くかたずけたがいいぞ!! ニヤリニヤリ≫

美桜は、「またね。」
  と言って手を離しパタパタと
走っていった。



     レイモンドは、

「皆に、ケーキを用意してある。
 時間を取った詫びだ!
 午後も、頑張ってくれよ。」

大歓声の中、レイモンドは、
呼びに来たマークと2人出て行った。


マークもダークブラウンの髪をキチンと流して、眼鏡の奥の涼しげな目とレイモンドと同じ長身で、女の子達に人気があった。


2人並んで歩くと、ハア~ッとため息が漏れる程かっこいい。
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