MAN of DESTINY王太子の執拗な求愛

🐝⋆゜
「アルベルト、ロベルト、
ヴァルタンこの話 は、終わりだ。
レイモンド、お前はエミリアと
　仲良くやれよ、いくぞ！」


クロードが
📣「ダメだコリャー!!」
と叫ぶのを号令か合図のように
４人は呆れ果てた顔をして
城を後にした。


４人は、場所を変え
ヴァルタン伯爵の家で夜を徹して
話し合った。ルチアマンダ国に
入り込まないと始まらない。

クロードは、
レイモンドに美桜を渡した
事を悔やんでいた。


その頃美桜は死刑囚の入る
檻のような部屋
に入れられていた。

「美桜、言いたい事言って
くれたわね。ﾆﾔﾆﾔ」

細長いムチをバチンバチン打ちならし
美桜目掛けて叩き付ける。
顔を隠したおかげで頭から血が滲む。

その後

「まだ、殺さないよ。
　私とレイモンドの婚姻を見届けて貰わないと。」
　　　ﾌﾌﾌﾌﾌ、ｱーッハハハハ

フン
「それはｹﾞﾎｹﾞﾎおめでとうｹﾞﾎｹﾞﾎ
　　　ございｹﾞﾎｹﾞﾎます。」
　　　　　　　　　　ﾆﾔﾆﾔ

「何だと!!､ﾌﾝ強がりもいつまでかしら‥」

パシーンパシーンと
何回も悲鳴と交互に
音が響いた。

美桜は手枷を付けられ、
エミリアに、ムチと棒で叩かれて
立っているのもやっとだった。


あの時死んでいたらこんなめに、
あわなかったのにね。ウフフ。
あ～あ可哀想‼｣


足をグリグリと踏みつぶされても、
命ごいはしなかった。
ただ睨みつけるだけだ。

叩き疲れたのか頭をドカッと
蹴り上げるとエミリアは
ハアハア言いながら出て行った。


鼻血と口の中が切れてしみる。

剣道で鍛え上げた身体は
まだ悲鳴はあげていなかった。

警務官の男がエミリアが帰ったのを見届けると美桜に、
暖かいお茶を出してくれた。


片っぽだけ手枷を外して、
彼の奥さんの焼いたパンとか
スープを出してくれた。

しかし、排泄物の事があり、
食事出していないのに、
排泄物があれば彼に迷惑がかか
る。水分だけもらった。


夜エミリアが来て拷問をして帰る、
もう麻痺してきたんだろう。
さほど痛みを感じない


こんな生活が始まって二週間、
死なないのは彼の奥さんの、
スープのおかげだろう。


美桜には１つだけ心配事があった。月のモノがきていない。

(まさか、最近ムカムカする、
いや出来ていたとしても、
自分は死んでいくのに、
子供も一緒に痛い目に合わせて
いるんだろうか？)


レイモンドは必死で美桜を
探し続けても、見つからない。
エミリアもあれから顔を見せない。


まさか、まさか、本当にそうなのか?
いや、そんなはずは無い
エミリアはそんな女じゃ無い。

微かに疑惑は湧き上がって来たが、
か細い、優しいエミリアにそんな
事が出来る訳が無い。

レイモンドは ”まさかな”
そう苦笑いをした。