十日月夜のおとぎ話
「な……なんで?」


あたしの口から出すことのできる精一杯の言葉。


「おせーよ、ルナ! 早く降りてこいって!」


その人はあたしを見上げながら微笑んだ。


あたしはバタバタと階段を駆け下りた。


信じられない。



どうなってるの?


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