十日月夜のおとぎ話
そう。

たしかにノゾムは言った。


十日月の夜にあたしを迎えに行くと。


そして、今やってきたのは、まぎれもないサクだった。



「んー。半分正解」


サクは自転車をこぎながら、あたしに答えた。


「ノゾムはオレの兄貴なの」



「え?」


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