クールな青山准教授の甘い恋愛マニュアル
仕事を片付けていくが、中村さんが気になって、たまに手を止めて耳を澄ます。
微かに物音がする。荷物を片付けているのかもしれない。
手伝ってやればよかっただろうか?
いや……断られるのが落ちだ。
彼女のことを考えないようにして、再び仕事に取り掛かる。
気づけば午前二時を回っていた。
シャワーを浴びようと書斎を出ると、ゲストルームのドアが少し開いていて光がもれている。
まだ起きているのか?
静かに部屋に近づき、そっと中を覗けば、束ねたダンボールに寄りかかるようにして中村さんが寝ていた。
亮太のものらしきダンボールはそのまま山積み。
箱を仕分けするのだって相当時間がかかっただろう。
ベッドの上には服が散乱している。
「……疲れて寝たか」
その寝顔はまるで天使だ。
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