クールな青山准教授の甘い恋愛マニュアル
そのまま抱き上げると、彼女のベッドに運び、着ていたコートを脱がして寝かせる。
「先生……大丈夫ですから」
苦しそうに息を吐きながら俺に気を使う彼女。
「『大丈夫』の使い方間違ってる。こういう時は『辛い』って言うんだ」
先生らしく指摘して、顔を近づけて中村さんの額に自分のをコツンと当てた。
「先生……?」
俺に触れられ、彼女は瞳を震わせながら狼狽えた。
「かなり熱がある。これは体温計でちゃんと測らないと……」
中村さんの髪を軽く撫で、彼女から離れる。
「たいしたことありません。放っておいてください」
身体が辛いのにまだ意地を張る彼女にイラッとする。
「黙ってないと、またその口塞ぐよ」
そう悪魔のように警告すると、中村さんはあたふたしながら手で口を覆った。
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