クールな青山准教授の甘い恋愛マニュアル

こいつに冷淡に言い放つと、まだポカンとしている彼女にも左京のことを説明する。
すると、彼女は戸惑いながら左京にペコッと頭を下げた。
「あっ、うちの兄がお世話になってます」
「いえいえ、こちらこそ。今後とも公私ともに宜しく。それにしてもこんな可愛い子が亮太の妹とはねえ」
左京はどさくさに紛れて綾香の手を取る。
「あの……三神先生？」
困惑しながら左京を見る綾香。
「亮太がいなくて寂しよね。僕でよければいつでも慰めてあげ………いてっ!!」
左京が彼女の手をギュッと握って迫るので、すかさずこいつの頭をペシッと叩いた。
「こらっ、学生を口説くな」
「自分のこと棚に上げて何言ってる。お前の言ってた猫って彼女のことだろ？それに、以前お前の研究室から逃げるように出てきた学生も彼女だったよな？」
左京は声を潜め、キラリと目を光らせる。