クールな青山准教授の甘い恋愛マニュアル
「それがどうした?」
平然と言い返せば、こいつは「うっ」っと一瞬怯んだ。
「ねえ、そろそろいいんじゃない?俺と綾香ちゃんで肉食っちゃうよ」
修也がいいタイミングで割って入って、一時休戦。
みんなで「頂きます」をして食べ始める。
俺の前で肉をガツガツ食う左京を見て、スーッと目を細めた。
「お前に食べていいなんて許可していないが」
ハハッと笑って左京は俺をなだめようとする。
「まあ、まあ、すき焼きは大人数の方が美味いじゃないか。こういう家庭的な雰囲気に俺は飢えてるんだよ」
「じゃあ、左京さん、早く結婚すればいいじゃないですか」
修也がそう勧めると、左京は箸を持ちながら悩む。
「うーん、真希ちゃんもいいし、楓ちゃんもいいし、ひとりに決められないな」
そう言いながら、左京は突然手を伸ばして綾香の頬に触れた。
「でも、君みたいに若くて綺麗な子なら結婚してもいいか……うっ、いでっ!」
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