死神王と約束の騎士
「…お前なんかいなくなればいいのに」

ぼそっとつぶやいたのはゼロ。

「そうよ!あんたなんか教会に入ればいいのよ!」

嬉々として賛成するリナリア。

「いっそのこと暗殺されてしまえばいいんじゃない?」

「ダメだよ!お兄様もゼロもお母様も酷いこと言わないで!」

「いい加減にしろ。そろそろ貴族たちが来る」

そう言って全員を黙らすシルバー。

そういう所はやはり国王としての実力なのだろう。


トントン

「失礼いたします!スフィア侯爵とご令嬢のエレナ様がお見えになりました!」

「通せ」

「はっ!」

はぁー。よりによって最初に来る貴族がスフィア侯爵家…

スフィア侯爵はまだいい。
問題は娘のエレナだ。

一言も喋らずに終えよう。

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