死神王と約束の騎士
「…ふぅ」

人が多いせいで大広間は蒸し暑かった。

でも外のバルコニーは夜風が気持ちいい

「今日は月も星もきれい…」

手を伸ばしても届かない星々はちっぽけな私をあざ笑うかのように輝いている。

「1歩を踏み出す勇気は私にあるのだろうか…」

目を閉じて耳を澄ます。

大広間の喧騒に混じって、静かな夜の音がする。

私は月夜に1人で空を見上げるのが好きだ。



「ご機嫌麗しゅう、落ちこぼれ姫」
< 42 / 66 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop