君に染まる
君の色

走って戸を開けた、

「ただいま煉!ねぇねぇ、明日ね!」

「お帰り、聞いてあげるからほら座って」

ソファーで本を読んでいる煉はいつものように冷静に返す。

「落ち着けないもん!えへへ、実はね彼氏の家に行くのふふっ」

「………はぁ?彼氏って言った?」

あれ?煉の声がいつもより低い………

「え?煉どうしたの?あ、ごめんね。まだ報告してなかったよね。煉、相談にのってくれたでしょ?その人なの、やっぱり彼いい人だった優しくてカッコいい人あ、クールなところは煉に似てるかも
ちゃんと幸せになるから!もしかしたら煉のお兄さんになるかもね、ふふ」

煉は眉を潜めて不機嫌そうに私を見る。

「幸せ?兄?へーよかったね。おめでとう」

と、いってそっぽ向く。

な、なんで不機嫌なの!

あ、もしかして焼きもち?

煉はモテるんだから大丈夫だってー

まぁ、でもせっかくイケメンなのになんでクールで毒舌なんだろ。

煉の横顔をまじまじ見る。

それにしても……まつげ長いし、鼻は高いし、髪質はサラサラさらだしいいなー。なんで私にないの?

って、そんなことより!

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