君に染まる


「れ、煉…………」

何故かやめて、って言葉がてでこない。

煉の真剣な顔を見て男なんだと知ると、初めて煉のことが怖いと思った、体が震えて思ように動けない。

「……っ、そんな潤んだ目で見んなよ。我慢できなくなるだろ……バカ」

そういって煉は首に近づいてきて、さらっとした髪と唇が肌に触れ変な感覚。

「ずっとあんたに、この肌に触れたかったーこんなに近くにいたのにな…………んっ」

その瞬間、首筋に刺激が走る。

「いっ……痛い」

……痛い。な、なに…?

また別のところにも同じようにされる。

「ーぁ、綺麗に痕(あと)がついた……、彼氏より上手かも。何?驚いた顔して……」

「ねぇ、まさか」

顔が青ざめる

「キスマーク、これだと学校で見られてしまうね。彼氏にも見覚えのない所だし、自分でつけられないところにしたから言い訳できないね」

と、嘲笑う

「……っ!」

「怒ってるの?ちょっと暴れないでーくそっ……ん」

強引なキスをされて声がでないから怒りたいのに怒れない

「ん!れっん……」

わざと声がでないよう塞がれると、舌を入れられて絡められた。

「っ……下手くそ。はぁ……、今度は泣くの?」

涙で前が見えなくなる……。

「もうやめてよっ」

ボロボロと涙がこぼれた。

おかしい、私嫌なはずなのに……どうして拒めないの。

「……やめない」

と、力強い声が返ってきた。

「っ!こんなのおかしい。煉は弟だよ?」

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